子どものいる生活

息子のこと、元夫のこと、私の生活のあれこれ。順風満帆。

夫、閉鎖病棟に緊急入院②

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ご無沙汰しております。

支払いが滞っていたため、自宅のネット回線が切れていました。

というか、まだ切れています。

引き落とし先である夫の口座にもうお金がないようです。


夫に貧窮してしていますが、幸い私には僅かですが収入がありますので、家賃や生活費、息子の保育園代は賄えています。

株を教えてくれたおじいちゃんありがとう。

FXトレードを教えてくれた元彼もありがとう。


しかし、自分でやってみると、躁状態だった過去の夫のトレードのやり方があまりにギャンブル的で閉口します。

私のやり方が年寄り臭い保守的ものだという自覚はありますし、他人の手法をとやかく言うつもりはないけれど、少なくとも家族を養っていく意識のある人のやり方ではありません。

やはり病気だったのだと改めて感じます。


さて、閉鎖病棟に緊急入院した夫の続きです。


救急車に乗り精神病院へ向かう夫、同乗する私。

向かう病院は、以前にも2度、入院したことのあるところです。


救急車の車内で夫は横にならずに座って運ばれました。

私は隣に座り、夫の手を握って、少しでも彼の不安を軽減しようと「大丈夫だよ。病院へ行ったらきっとすぐに良くなるよ。大丈夫だよ」と話しかけていました。

意識が混濁している夫は状況が把握できずに「わかった。はるまき(名前)、もう行こう」と言って立ち上がろうとするので、その都度、「もう少しだけ、座ろう?ね?となりに居るでしょ?」と座らせ、なんとか病院へ着くまでの15分間持ち堪えました。

夫は私の治療のために救急車に乗り病院へ行くと思ったようで、しきりに私の体調を心配していました。


病院へ着くと診察です。

医師にこれまでの経緯、意識混濁の兆候があってから現在までの夫の症状などを簡単に話し、診断は、双極性障害鬱状態にみられる解離性障害とのことでした。

極度のストレスによって脳が現実を受け入れることを止めた状態です。

夫の場合は、意思疎通が不可能になる、意味不明な言動をしだす、ウロウロと徘徊をはじめる、私にべったりとくっつく、自分がどこで何をしているのかわからなくなるといった症状があります。

泥酔状態または、認知症の症状のようです。


診察が終わり、入院が必要だという話が医師からありました。

症状をみれば当然です。

しかし、夫は狂いながらも自分は正常だと信じていますから、入院はしないと言い張ります。

本人が入院を拒否していても、入院が必要な場合というのが精神疾患では度々あります。

そんな場合は、家族が入院に同意して、保護入院とかたちをとります。

夫は過去3回の入院も全て保護入院です。

いつも本人には病識がありません。

本当に厄介なことです。


夫は「はるまき、お願いだから入院させないで!入院したら会社を今度こそクビになる!人生お終いだよ。自殺する!」

という。


医者は「奥さん、ご主人は入院治療が必要な状態です。ご自宅に戻られても徘徊による事故、自死の危険性が非常に高いです」

という。


決断は私に委ねられている。

重い。

どっちにしろ死ぬのかよと思う。

死なないでと思う。


医者に「どうしても入院が必要なんですね?」と確認する。

医者は大きく頷いた。

そのやり取りを見て、夫は「はるまき、止めて!人殺し!」と叫ぶ。

かわいそうな夫。

夫に「会社のことは私がなんとかする」と言ってみる。

あてもないのに。

医者に「入院に同意します。よろしくお願いします」と言って同意書にサインをした。


夫は「裏切り者!」と叫んでいたけれど、待機していた屈強な看護師に鎮静剤を打たれ、あっという間にどこかに運ばれて行きました。


医者は「お疲れさまでした」と言ってどこかに行きました。

待合室で声を上げて泣きました。

少しだけ。

保育園のお迎えの時間が迫っていました。

私には生活がある。

誰も代わりはいません。どんな時も。


夫が精神疾患になって辛いことは数多ありますが、ダントツで心が折れそうになるのは同意書にサインした後です。

毎回泣きます。


入院した夫は、日に何度も私に電話をかけてくるようになりますが、入院中のお話はまた次回にします。