双極性障害の躁状態による借金
FXで多額の借金を抱えている夫。
その上、半年前から休職しており無収入なのだから困ったものです。
現在、うちの生活費のほとんどは義父が払ってくれています。
あとは、私の収入が少し。
義父は会社を経営しているので、経済的には余裕があるのだと思います。
義父は息子(夫)を育てることを妻に任せ、その妻が亡くなった後、まだ17歳の息子を家から出し1人暮らしさせた過去があり、負い目があるのでしょう。
しかしいつまでも義父に生活を頼っていてはいけません。
これから家族で暮らしていくためには、どうして夫が経済的に破綻したのか原因を明らかにしなくて。
FXで多額の借金を抱えた原因ははっきりしています。
医師によると、投資にはまり無理な取引で借金することは、躁状態の代表的な症状だそうです。
躁の万能感に包まれた夫はカードローンで借りれるだけお金を借りました。
借金当時に高収入だったことが災いして、借入額の上限は高く設定されていました。
その額一杯、10を超える金融機関から夫はお金を借りました。
倍にしてやる、必ず損はしないという思い込み故に何の躊躇もなく年収を超える金額をわずか2カ月で借金したのだから驚きます。
当たり前ですが、躁状態の人間にプラスが出せるほどFXの取引は甘くありません。
私も投資をしたことがありますが、冷静な判断と知識に裏付けられた感、そして集中力が必要な場です。
冷静さと集中力を失くし、興奮状態にある躁状態の人間はあっという間に丸裸にされてしまいます。
もちろん、夫が借りたお金は増えることはなく、躁状態の夫はそれが受け入れられず、精神状態が荒れに荒れ、私とは殴り合いの喧嘩をするまでになり、入院するに至りました。
双極性障害は今服薬治療しており、躁鬱の波が多少はありますが、以前のような激しい躁状態になることはなく、躁が原因の借金の心配はほぼありません。
借金の問題は一見解決したかのようにみえます。
しかし気になることが。
夫は双極性障害を発症する前から買い物依存、ネット依存、ギャンブル依存ととにかく何かに依存しやすい性質を持っていました。
私は自身が金銭管理が苦手なことから、結婚当初から夫の経済状態に特に興味がなく、たくさんお金を使う人だなと思いながらも、収入もそれなりにあったので気に留めていませんでしたが、毎月100万以上の収入がある人の貯金がゼロなんて少しおかしいようです。
私はADHDの特性で数字に異常に弱く、ぎりぎり二けたの足し算が出来るレベルなので、お金の管理は夫にすべて任せていましたが、特別なことがなくてもうちの家庭の毎月の出費はだいたい80万円でした。
多いですよね。
毎月の多額の出費の原因は夫の買い物依存です。
発達障害と依存
発達障害者が依存症になりやすいのはよく知られた事実です。
その理由として、一つは発達障害の特性による生きづらさに起因する自己評価の低さ、自尊心の低下から心を満たすものを探して依存行動に走りやすいことがあげられます。
そしてもう一つ大きな理由として、脳の機能障害の問題があるとされています。
これはテキサス大学のブラム医師らが指摘しているのですが、発達障害者の脳はなんらかの遺伝的要因によって脳内のドーパミン系が低活発になり、脳が「快楽の欠乏状態」になっているため、依存や嗜好行動を追い求めてしまうのだろうというのです。
快楽を、喜びを感じにくい脳の障害だから、障害によって不足したドーパミンを補おうと快楽行動に依存する。
そして多くの場合破滅に向かう。
悲しすぎます。
次回は発達障害が原因の依存症の治療について書こうと思います。